こめ59(@snackpanda_)です。
今回は「言うこと聞かない!落ち着きない! 男の子のしつけに悩んだら読む本」を読んだ感想を紹介します!
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男の子のしつけに悩んだら読む本【電子書籍】[ 原坂一郎 ] 価格:930円 (2025/7/28時点) 楽天で購入 |

ネットの評価は高かったけど・・・
目次
対象年齢
未就学児から小学校低学年くらいまでの男の子
作者
作者の原坂一郎(はらさか いちろう)さんは元保育士で、23年間保育士として勤務し、現在は子どもコンサルタントとして、全国で公演等を行なっている方です。
本の概要など
この本を読んだきっかけ
息子が小学校一年生になって以前にも増してヤンチャになり、親としてイライラする場面が多くなりました。
今の息子の発達段階に関する知識や対応方法を知れば、親としてもっとうまく息子に対応できるようになれるかな、と思いこの本を読むことにしました。
Amazonや楽天のレビューの評価が高かったのも決め手の一つです。
この本の概要
男の子の子育てをしているとよく直面する「ふざける」とか「何度言っても言うことを聞かない」といった日常のシーンを取り上げ、その出来事に対して私たち親がどう理解し、どのように対応すればよいか、が書かれています。
作者が元保育士というだけあって、親が困る場面はよく把握されているようで、
「あー、こういう時困るよね」
という場面を適切に設定しているように思いました。
本の感想
作者が言っていることが全くピンと来ない
この本を読んで最初に感じた感想は、「作者が言ってる主張が全くピンとこない」です。
後述しますが、最初から最後まで全くピンときませんでした・・・。
確かに男の子を育てていれば日常誰もが経験する困った場面を取り上げてくれてるので、読み始めは、
「あー、こういう時ある。」
となるんですが、その後にくる作者の主張が全くピンと来ません。
例えば、
『子どもの行動は1回言われたくらいでは改まりません。少なくとも10回、多ければ100回繰り返し伝えましょう。言い続けてさえいれば、早ければ明日、遅くとも1年後にはできるようになっています。』
とか、
『叱るのではなく、できた時に褒めましょう。少しでもできた時に褒めると、あっという間に習慣化します。』
とか、
『怒鳴るのではなく、具体的な指示をしましょう。「いつまで起きているの」ではなく「もう寝なさい」です。子どもは的確な指示を与えられたら、案外素直にその通りに動くものです。』
みたいな。
妻と一緒にこの本を読みながら、
「いや、これすでに実践してるけど、そうはならんよな・・・。」
を連発していました。
そもそもこの本に書いてあるような対処法って、正直どのご家庭でも実践していることばかりだと思うんですが、本に書いてあるように魔法のように子どもが変わることはまずありません。
なんかやたら耳心地が良い言葉が並べてあるな、という印象です。
違和感の正体は過剰なプラス思考
なんでこの本こんなにピンと来ないんだろう、と思いながら読み進めていたのですが、
後半の章を読んで理由が分かりました。
第5章 子育てがラク〜になる、ちょっとした考え方
の部分です。
本文をいくつか例示すると、
「子育てに「プラス思考」を」
私は、もともと「プラス思考」に興味があり、いろいろ研究したり実践したりしながら、自分なりの方法を見つけました。今は、プラス思考の生き方をマスターしたおかげで、悩み事やイヤなこととは無縁な日々を送っています。
「すべて自分の都合のいいように考える」
たとえば、息子さんがズボンに砂をたくさんくっつけて部屋に入り、部屋中砂だらけにしてしまったら「掃除をするいい機会になった」と思えばいい。
嫌なはずのものが、むしろ喜びにさえなっていきますよ。
って感じです。
んー・・・。
どうやらこの章を読む限り、筆者の主張は終始「前向きに考えれば全部うまくいく。」に尽きるのかな、と。
なるほど、それを前提にこの本を読み返してみると、腑に落ちなかった部分がスッと腹に落ちるんだけど・・・。
でも、それって23年間保育士としてやってきた人が言う言葉じゃなくないですか・・・。
そんな言葉はその辺の素人でも同じことが言えるわけで。
保育士を語るんだったらもっと技術的な助言とか、エビデンスに基づく内容を話して欲しかったな、って感想です。
とはいえ、読んで良かった部分もあります
とはいえ、本書に書いてある中に参考になる部分もありました。
正直1、2箇所だけでしたが・・・。
それは、
この続きを抱っこして叱れますか?
「今、この続きを抱っこして、あるいは手を繋いで叱れるか」自分に問う。
YESなら冷静、NOなら感情的です。
と言う部分。
ここに関してはなるほどな、と思って実際に実践してます。
「ちゃん付け」しながら怒るとキツいことが言いにくくなるのと同じで、抱っこしながら叱ると同じようにキツい言葉を使いづらくなります。
怒ってしまうとつい必要以上に子どもにキツイことを言ってしまう、と感じている人は、抱っこしながら怒るのは結構おすすめです。
こういう技術的な部分の助言を求めていたんだけどな・・・。
さすがに、ここを読むためだけにこの本を買うのはあまりにコストが高いのかな、と・・・。
総評
ウケの良い言葉を選んでいっているだけ
結局、最後まで読んだこの本の感想は、
「ウケの良い言葉を選んでいっているだけ」
に尽きます。
学びになる部分はほぼゼロで、その辺の素人でも書ける内容だよな、ってのが正直な感想です。
なぜかネットの評価が高い
この本なぜかやたらネットの評価が高いんですが、理由が謎で仕方ありません。
本書を読み終わった後に、Amazonのレビューも見てたんですが、
「この本を読んで心が軽くなりました」
的な感想が多かったです。
世の中こういう言葉を求めている人が多いんですかね?
自分、育児書は結構読んでいる方だと思っているんですが、こんな酷い育児書はなかなか見たことないんですけどね・・・。
内容ではなくマーケティングで成功した本のような・・・
分析する必要もないと思うんですが、個人的にこの本が売れた要因は、
「男の子のしつけに悩んだら読む本」というタイトルの付け方
と
つい手にとってしまいたくなるようなイラストとデザイン
だったのではないかな、と。
多くの人が悩む部分をうまくタイトルに盛り込んでいるのと、親しみやすいイラストや本のデザインは秀逸だな、思います。
筆者の実力なのか出版社の担当者さんの実力なのかは不明ですが、内容よりはマーケティングで成功した本という感じがします。
そこにレビュー件数の多さと高評価の多さが相まって、自分もついつい手にとってしまいました。
評価:★☆☆☆☆(5点中1点)
申し訳ないですけどこの本は、今まで読んだ本の中で最低レベル、の本でした。
こんなに学びにならない本も珍しい、と思えるくらいです。
ただ単に自分に合わなかっただけかもしれませんが・・・。
正直この本を買って読むくらいなら、NHKの「すくすく子育て」を見た方がよっぽど学びになるし、心も軽くなるなって思います。
りんごの木の柴田愛子先生の回とかめちゃめちゃオススメですよ。
少なくともこの本は知り合いには絶対にオススメできない本でした。
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